Chapter 1:

第二章:潮音の下、崩れていく理性

🌸 提瓦トに迷い込んだ夜、珊瑚宮心海と交わした秘密


潮風の中、彼女の柔らかな体がそっと僕の胸に寄り添ってくる。心海は顔を上げ、月光を映した瞳で僕を見つめた。その紫の瞳には、抗いきれない光が揺れていた。

「……こうして抱かれても、いいの?」その声は潮の音に紛れるほど小さく、けれど心の奥に大きな波紋を広げた。

理性は「離れろ」と叫んでいた。でも体は、もう命令を受け付けなかった。彼女の温もり、彼女の吐息、震える指先……すべてが、満ちていく潮のように僕を飲み込んでいった。

心海は逃げるどころか、そっと背伸びをして額を僕の額に重ねた。その瞬間、僕らの呼吸が完全に溶け合った。彼女の指先が僕の襟元に忍び込み、その冷たさと優しさが胸元をかすめ、ぞくりと背筋を走った。

「あなたの心臓……すごく速いね……」囁く声に、もう崩れそうだった。

僕の手も無意識に動き、指先が彼女の首筋に触れた。細いその肌の下で、彼女の鼓動が僕と同じくらい速く打っていた。

月明かりの中、震える睫毛、ほんのり赤く染まった頬……その全てが、現実で、そしてすぐそこにあった。

「心海……こんなの、だめだ……」声は震えていたのに、体は一歩も離れなかった。

「……だから、秘密だよ。」心海は微笑んだ。海のさざ波のように優しく、それでいて深く引き込む笑みだった。

次の瞬間、彼女は自ら近づいてきて、その唇が僕の頬や耳元をそっとなぞった。まるで、僕の最後の理性がまだ残っているか確かめるように。

潮の音が遠くでささやき、夜の闇が僕らを優しく包み込んだ。月の光の下で、二人の影は重なり合い、もう離れることはなかった。

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